フリーランスのマーケティングとは?

ビジネスノウハウ

フリーランスのビジネスはクライアント数(顧客数)を増やせなければ、いずれ立ちいかなくなります。

対応や仕事が良ければ口コミだけで仕事が増える、と思ってしまい、現実にどのようにしてクライアント(顧客)を増やすことが出来るのか、フリーランスになる前にあまり知らないためです。そこで、フリーランスのためのマーケティングについて簡単にまとめました。

マーケティングの知識は稼ぐ力になる

どんなフリーランスビジネスでも、驚くほど多くの中小企業、個人事業主は、マーケティングの知識をもちあわせていません。その結果、思うように取引や契約を獲得できず、売上を上げることが難しくなってしまいます。

しかし、自力で取引や契約を増やすことが出来れば事態は解決に向かいます。もちろん試行錯誤は必要です。それでも、根本的なところを押さえておき、後に応用がききやすくしておくことが大切です。フリーランスがマーケティングのベースとなる部分を知り、活用することで、どのような状況、時代でもマーケティングスキルを活用して取引先を増やしたり契約を獲得したり出来るからです。

マーケティングは数値ゲーム

マーケティングに関するほとんどのことは数値的に計測でき、具体的な事前情報も手に入ります。そのため、フリーランスであるなしに関わらず、マーケティングは、云わば確率ゲーム、数値ゲームだと言えます。

そのため、数値の概念なしに、フリーランスがマーケティングを行うのはロスも大きくあまり賢い方法とは言えなくなってしまいます。

マーケティングの数値ゲームを測るものさしは、投資対効果です。投資対効果を計測し、数値的な情報の蓄積があればあるほど、フリーランスであっても、大きな失敗をしなくなり、効率よくマーケティングバックボーンが出来上がっていきます。

マーケティングの投資対効果

マーケティングによる効果とは最終的には利益として捉えるのが定石ですが、この利益が1度きりなのか、以後もあるのかによって最終利益は変わってきます。

これがLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)のコンセプトです。つまり、顧客にいくら投資をして、いくらリターンを得るか、という長期的な期間によるリターンが見えているかそうでないかによって、マーケティングが成功するかどうかが分かれます。

フリーランスの基本マーケティング・オファー

フリーランスの取引や契約、あるいは引合のための問合せなどを申し込んでもらうためのマーケティングでは、動機づけとなるオファーがあるとよりクライアント(顧客)を獲得しやすくなります。

ビジネスの種類にもよりますが、マーケティングモデル(フォローアップ体制)に照らし合わせながら、活用できそうであれば、工夫して活用してみて下さい。うまく仕組みとして動かすと、継続的な集客システムのようになります。

無料サンプル・無料体験で試してもらう

取引受注に至るまでに心理的障壁が高いフリーランスサービスの場合、無料サンプル、無料体験といった典型的なオファーが有効なことがあります。

これにより、受注に至るまでの心理的障壁を取り除くことが出来、関心度の高い見込客とそうでない見込客を大きくスクリーニング(ふるいにかけること)することが出来ます。

見込客の心理には、取引を決定する前にサービスの内容を吟味し、本当に自分に必要なのか、自分のイメージと一致するものなのかの確認を行いたいという欲求があります。

そうした取引にあたっての不安が明らかに存在する場合や、とにかく関心度の高い見込客を集めたい場合には、この、無料サンプル、無料体験といったオファーをマーケティングモデルに組み込むことが出来ます。

デザイン業界では非常に良く使われる手法ですが、このオファー方法は、フリーランスのイラストレーターでも使われますし(無料サンプル提出)、カメラマン(試写)などでも使われています。

したがって、「私の仕事は試してさえもらえば……」という場合には、このオファーを活用する事で、真剣な検討のきっかけを見込客に作り出す事が出来ます。

無料サンプルや無料体験で引合を獲得した後は、メルマガやニュースレター、商談等で正規の取引へつないでいきます。

無料サンプル・無料体験でのスクリーニング

無料サンプルや無料体験をフリーランスのマーケティングオファーとして活用する場合、あえて有料化する方法もあります。品質が高く、見込客の悩みを解決するレベルのものであれば、売上に貢献させる目的よりも、不要な見込客を集めすぎてしまうような場合のスクリーニングとして活用できるからです。

少額のコスト負担をしてでもそのサンプルや体験をフリーランスに依頼する見込客というのは、より取引への真剣度が高いと考えられるからです。

こうしたフリーランスのマーケティングオファーはその後のフォローアップが大前提です。オファーでの引合が獲得できたからといってほったらかしてしまうと、最終的な利益に貢献せず、手間やコストが増えるだけのものになります。

フォローアップの仕方はフリーランスビジネスそれぞれですが、大切なことは、顧客の心理段階をくんだ順序、タイミングに最適化することです。

フリーランスの仕事につながるセールスの仕組みとは?

フリーランスであるなしに関わらず、営業が取引につながるためにはセールスプロセスが存在します。フリーランスという仕事の仕方が確立されているおかげで独立してフリーになる人は多くいますが、セールスプロセスまで確立している人は多くないようです。

プロフィールを渡しても仕事につながらない理由

その取引相手の仕事がユニーク(他にはない)であればあるほど、クライアント(顧客)はレジュメやプロフィールを見ただけで取引に至りません。セールスがうまくいくケースは、その自己アピールを渡しただけで取引につながるほどの信頼があったり、フリーランスとしてでもブランドとして認知が行われているようなケースです。

しかし、多くのフリーランスは、プロフィールやレジュメを上手に作れば取引につながる、と安易に考えてしまいます。一般的に営業をする会社を外から見ているだけでも、テレビや雑誌、インターネット等、他媒体を含めてブランドを築く努力をしています。この広告宣伝費は通常フリーランスのそれよりも膨大です。

その努力によって作られたブランドが、プロフィールを見せて条件が合えば取引に至るという効率の良い販売モデルを可能にしています。したがって、ブランド力のないフリーランスで無名の場合は、販売モデルだけを同じにしても、売れ行きは違います。

取引相手が仕事依頼に至るまでのプロセス

サービスや仕事を依頼したくなってもらう為に、それを依頼するとどうなるのか、を説明してあげる必要があります。サービスを紹介するだけで勝手に仕事が取れるとは思わないことが肝心です。

ブログを行っている場合などは、商品説明やそれに伴うマーケティング機能と決済の部分を分けてしまうことが出来ます。

例えば寿司屋のシチュエーションを考えてみます。店のマスターが今日のネタ等についていろいろな事を教えてくれます。それによって、注文という購買アクションを起こします。「今日はいい鯵が入ったよ」「あ、じゃあそれ一つ!」ここで売り手が行った行動とは、商品説明です。もう少し言えば、その「いい鯵」がどのように希少で、どのような美味さなのかを説明してあげると、より購買につながりやすくなります。

これが通常であれば、取引に至るプロセスです。ただ並べているだけであれば、誰もが知っているものを適正価格や価格競争でセールスする事くらいしか出来ないからです。しかし、同じサービスや仕事内容のフリーランスでも、何故値段が違うのか、を説明する事が出来れば、売り手が売りたいものが、ある程度売りたい価格で売れる事にもつながります。

フリーランスがサービスや仕事を売るには説明が必要

フリーランスがブランドも認知度もなく、自分の仕事、サービスを売るには、それ相応の説明が必要です。説明がなくて売れるケースは、既にその説明がなんらかの形で終わっているだけの事であり、全く未知であれば、ほとんど依頼にはつながりません。

したがって、セールスの仕組みの上で、コミュニケーションの部分を強化すると、売上が変わります。

タイトルとURLをコピーしました